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もうひとつの清風南海
Another Seifu Nankai

「カードで世界をひっくり返せ!」inochi KANSAI Forum 2025にて高校1年生4名が最優秀賞を獲得

本校の高校1年生4名が、医療・ヘルスケア分野の課題解決に挑む課外活動プログラム「inochi KANSAI Forum 2025」に参加し、最優秀賞を獲得しました。数か月にわたり社会課題と向き合い、試行錯誤を重ねながら完成させたのは、“正しい知識を楽しく学ぶ”カードゲーム。生徒たちが挑んだ課題と、その成果をご紹介します。

「inochi KANSAI Forum 2025」とは?

「inochi KANSAI Forum」は、中高生が医療・ヘルスケアに関する社会課題について探究し、その解決策を提案するプログラム「inochi Gakusei Innovators’ Program (i-GIP)」の関西エリアにおける成果発表イベントです。

参加チームは約5か月間、大学生メンターや専門家の支援を受けながら課題研究に取り組み、考案した解決策をプレゼンテーション形式で発表します。

2025年度のテーマは「ダイアベティス(糖尿病)」。医療的な側面だけでなく、社会の中でどのような課題が存在しているのかを見つめ直し、中高生ならではの視点で新たなアプローチを提示することが求められました。

なお、最優秀賞を受賞したチームは、全国各地の代表が集う「inochi WAKAZO Forum」へと進出します。

「糖尿病」という言葉に潜む誤解や偏見をなくすために

今回のテーマである「糖尿病」について、生徒たちはあえて「ダイアベティス」という言葉を用いて発表を行いました。「糖尿病」という名称からは、「生活習慣の問題」や「甘いものの摂りすぎ」といったイメージが先行してしまうことがあります。しかし、発症にはさまざまな要因が関係しており、単純に個人の生活習慣だけで語れるものではありません。

それにもかかわらず、誤った理解や思い込みが当事者への偏見につながってしまう場合があります。このように、病気に対する誤解や偏見が、その人の評価や扱いにまで影響を及ぼすことを「スティグマ」といいます。スティグマは、患者が病気を周囲に打ち明けにくくなったり、治療への意欲を失ったりすることにもつながりかねない、見過ごすことのできない社会的課題です。

そこで生徒たちが行った発表のテーマは、「ダイアベティスへのスティグマの解消」。調査を進める中で、多くの偏見が知識不足から生まれていることに着目し、解決策として選んだのが「シリアスゲーム」という手法です。社会課題について楽しみながら学ぶことを目指して設計されたゲームを考案しました。

カードゲームで社会に一石を投じる

生徒たちが考案したゲーム「Quiz! Diabetes」は、○×クイズを中心としたカードゲームです。ダイアベティスに関する基礎知識を扱うカードと、実際に存在してきた誤解や偏見を題材としたカードの2種類で構成されています。

基礎知識を扱うカードには、ダイアベティスに関する○×形式のクイズが記載されており、プレイヤーは直感や既に持っている知識をもとに回答します。裏面には正誤と解説が書かれており、正しい知識が自然に身につく仕組みになっています。一方、誤解や偏見を題材としたカードでは、あえて誤った認識が提示されます。プレイヤーはカードに示されたヒントを手がかりに、 その誤解をどのように修正すべきかを考えます。

さらに、ゲームの効果を検証するため、本校高校1年生171名を対象にゲーム実施し、事前・事後アンケートを比較しました。その結果、ダイアベティスに関する知識が向上していることが確認され、取り組みの成果が示されました。

「誰一人取り残さない社会をつくるために、カードで世界をひっくり返す」。そのメッセージで締めくくられたプレゼンテーションは高く評価され、彼らは見事、最優秀賞を受賞。そして関西代表として全国大会の舞台でも発表を行いました。