生命の神秘を、自らの手で解き明かす。 清風南海での学びが導いた、研究者への道。
清風南海高等学校 2008年度卒業
京都大学大学院医学研究科 助教
子どもの頃の憧れを追いかけ、基礎医学研究の道へ
小学生の頃から科学全般に関心がありました。とくに人体の構造や機能の不思議さに強く惹かれ、ヒトについて学びたいと思い、いつしか医学部を目指すようになりました。⾼校時代には、iPS細胞の発⾒に関するニュースに触れ、医学研究に携わりたいという思いがさらに強まりました。
以来、その思いは変わらず、この道を歩んできました。現在は、京都⼤学⼤学院医学研究科で助教として、基礎医学研究に取り組んでいます。そのかたわら、解剖学の講義や実習を通じて医学教育に携わり、麻酔科医として臨床にも従事しています。
現在の研究対象はヒトの⽣殖細胞で、多能性幹細胞から生殖細胞を作り出す技術の開発や、発⽣機構の解明を⽬指しています。研究の魅力は、テーマや方法を自ら考え、興味の赴くままに試行錯誤できる裁量の大きさにあります。「⽣命現象を理解するだけでなく、⾃分の⼿で再現‧構築してみたい」という憧れが、今の仕事に直結しています。


進路実現を支えてくれたのは、親身な先生方と志の高い仲間の存在
大学受験は厳しい道のりでしたが、清⾵南海での学びを土台に、通塾することなく奈良県⽴医科⼤学医学部医学科に合格することができました。振り返れば、その力の源は、切磋琢磨できる友人たちと、熱心に指導してくださった先生方の存在にあったと思います。
中間・期末試験前には学校に残り、友人たちと得意分野を教え合い、疑問点があれば職員室へ質問に行くことをよくしていました。先生方が親身に指導してくださることは、清風南海の大きな魅力です。
また、⾼校3年⽣の春頃まで剣道部の活動を続けましたが、朝礼前と部活動終了後に、部活の友人と学校で勉強することを習慣にしていました。志の高い同級⽣たちの存在に刺激を受け、苦しい時期も踏ん張ることができました。
こうした環境のおかげで、部活動などの課外活動と勉学を両立し、目標としていた医学部合格をかなえることができました。
社会に出て実感する、清風南海での学び
清風南海では、「自利利他」や「安心・尊敬・信頼」という教育理念を、学園生活を通して学びます。学生の頃はそれほど意識していませんでしたが、研究者・医師として働く中で、その言葉の重要性を感じるようになっています。
「自利利他」とは、自分のためになることが相手のためになり、相手のためになることが自分を含む社会全体のためとなる、という意味です。とくに利他的な行動は意識しなければなかなか難しいものですが、医師や研究者の育成に携わる機会が増えた今、自分自身もその精神を大切にしながら、誠実に物事に向き合うことの大切さを伝えていきたいと思っています。
また、「安心・尊敬・信頼」される人でありたいという思いも、日々の仕事の支えになっています。清風南海で学ぶ日々を大切に過ごすことは、学生時代だけでなく、社会に出てからの生き方にもつながると感じています。